第12回 標準原価と実際原価
原価管理の役割
原価管理としての役割は、標準原価を定期的に計算し、実際原価との差異を計算しその原因を追究して経営情報につなげる。
最終的には会計情報につなげる必要があります。
ところが海外では在庫把握でさえできていない企業がほとんどで、とても原価管理まで到達できていないのが現状です。
特に、実際原価計算に必要な資材在庫金額(RM Raw Material)・完成品在庫金額(FG Finished Goods)・中間仕掛品在庫金額(WIP Work in Process)の在庫金額の把握はほとんど出来ていません。
まずは標準原価から
標準原価では、原価構成の中でも直接経費や間接経費を算出する必要があります。どのように計算するかは企業によって異なります。
直接経費は作業者のチャージ金額×1単位生産する標準作業者工数で決まります。
海外では資材の場合、海外から購入する場合は為替レートを考慮して標準原価を決める必要があります。
難易度の高い実際原価
実際原価では、想定の標準作業者工数で計算するのに対し、実際作業者工数から計算しなければなりません。
すなわち、生産実績として作業時間と作業者工数をコンピュータに入力しなければなりません。これは大変なことです。
この作業時間を把握するためにバーコードシステムなどの導入が進んでいます。
実際の在庫金額は会計に反映されます。